
第2回-ドミニオン-
「自分だけの最強のデッキを組みたい」
カードゲームを愛するプレイヤーなら誰しもが一度は考えたことのあるテーマではないだろうか
それを叶えることができるのが今回紹介する「ドミニオン」だ
当ゲームは2008年にアメリカで発売し、2009年に日本語での発売も開始したデッキ構築ゲームである
このゲームの目的は「ゲーム終了時に最も勝利点を稼ぐこと」である
そのために各プレイヤーは自分のターンでカードを使いコインを貯めてサプライ(場のカード)を購入、デッキを強化していく
ターンはカードを使用する「アクションフェイズ」とサプライを購入する「購入フェイズ」に分かれている
このアクションフェイズ中にいかに効率よくカードを引けるデッキに仕上げられるかがカギとなる
これだけ聞くと「じゃあいつも同じデッキを組めばいいじゃん」と感じる人もいるかもしれないが、そう簡単にいかないのがドミニオンの面白いところだ
このゲーム、使用される10種のサプライは毎回ランダムに決まるのである
つまり同じデッキを毎試合作ることはかなり難しい
限られたカードの中でどんなコンボを作れるか、効率よくデッキを回すにはどのカードが必要かを常に考えながら購入するサプライを選ぼう

さて、ここまで大まかなルール説明を行ったがドミニオンには他のデッキ構築ゲームとは一線を画す特徴がある
それが「拡張の豊富さ」だ
拡張とはその名の通り使用できるカードを増やし、ゲームの幅を拡張するものである
一般的なボードゲームの拡張というと1、2種類なことが多く、3種類以上ともなればかなり遊びの幅が広がるのだがドミニオンの拡張はなんと「16種類」(2025年1月現在)
しかも1つの拡張につき10数~20数種類のカードが追加される
先ほど「毎試合同じデッキを組むのは難しい」と書いたが、20種類のサプライから10種類を選ぶ通常のドミニオンならば同じデッキを組むことは不可能とはいかないだろう
しかし拡張を1つ追加し「40種類の中からランダムに選ばれた10種類」となればどうだろうか 途端に不可能に感じてきたのではないだろうか
そしてカードゲームが好きな人ならば追加カードによる新たなコンボの可能性を見出したくてワクワクしているのではないだろうか
この拡張の多さによる無限とも言える可能性の数々がドミニオンが今なお愛され、そして研究され続ける理由なのだと思う
前回のカタン同様、ドンキホーテ等のおもちゃ売り場でよく売っているため、興味がある人(特にカードゲームが好きな人)はぜひ一度手に取ってみてほしい